第3回アイドルプロデューサーと雑談【2023開催レポート】

「雑談のなかで、予期しない新しい視点に出会えるのではないか」と、豊中ビジネスアップキャンプ(豊中ビーキャン)では、参加者と講師がビジネスや身近な課題について「雑談」する場を提供しています。

2023年度3回目の豊中ビーキャンは「アイドルプロデューサーとの雑談」です。

雑談のなかから、ビジネスのヒントは得られるのでしょうか。

第一部 ノースサウンド中沢さんの話

第三回の講師は、株式会社ノースサウンド取締役・中沢忠直さん。
兄が、東京で起ち上げた音楽制作会社を関西へ広げる際に、中沢さんも一緒にビジネスをすることになりました。

パチンコの楽曲作成からスタートし、仕事も安定していました。

趣味・娯楽以外にも暮らしのさまざまシーンで音楽が必要とされているものの、その重要性はわかりにくく「自分たち発信で、仕事ができないか」と考えるようになりました。

「曲を作ることはできる!人さえいれば」と、アイドルのプロデュースを始めた中沢さん。

なかなか人が集まらないなど、苦労はあっても「言われた仕事をするよりも、自分たちで作って、それを喜んでくれる人がいるのを目にできるのは、嬉しかった」と話します。

「アイドルのプロデュース前は、ビジネスのいろんな交流会へ行ったり営業したり、いろんなことを試した」と、時には何が本当に必要なのかがわからなくなったときもあったといます。「種をまいてから芽が出るまで、1年以上かかることもある」という話に、参加者はみな大きく頷いていました。

第二部 アイドルプロデューサーと雑談

ゲームや遊技機のサウンド制作やレコーディングなど、プレイヤーとして活躍される中沢さん。

一方でアイドルのプロデュースでは、楽曲や衣装やファンの存在など、考えることも山積し、日々の業務に追われているとも話します。

参加者からは、ファンを獲得するために必要なものが質問に挙げられました。

中沢さんは「何があたるのかわかないから」と、パフォーマンスを披露する際に、同じ楽曲、同じ衣装であっても、メイクや喋る内容やしぐさなど「なんでもいいから毎日、なにかを変えてほしい」と伝えた時期もあったといいます。

「いいものを作れば売れる」という考えもありますが、中沢さんは「知ってもらうための営業も必要」といいます。アイドルのプロデュースを始めたころ、ストーリーに合わせて音楽をつけるとイメージが伝わるやすいと気付き、短くても映像を見せるように準備したそう。他のビジネスでも参考になるお話でした。

「自分はアイドルが好きだったのではない」という中沢さん。

客観的に、どうしたら受けいれられるかを考えることの重要性を改めて感じたエピソードで、商品・サービスを作る私たちも、広い視野を持って、自分たちの商品・サービスを見ることの大切さを改めて感じました。

中沢さん、貴重なお話をありがとうございました。